旅の詩、台湾



何が待つ旅路になるや年の暮れ
    バックパックの荷造りをして


陽ちゃんの相変わらずの笑顔見て
    緊張ほわんほわんとほぐれる


ジェット機の飛び立つまでの滑走が
    前奏曲なり台北への道


市街地へ向かうバスなりわかるよな
    わからぬような看板の文字


宿探しゆきつ戻りつ路地裏の
    生活臭さがまた懐かしく


排骨麺やけにおいしく台北の
    街しんみりと我にとけこむ


台北の通勤時を眺めつつ
    二人かゆ食う三越の前


重い荷を背負いて歩く朝の街
    今日から我ら異邦人なり


筆談をたよりにバスを乗り継いで
    故宮博物館に着きおり


我が祖先日本で狩をしおる頃
    中国すでに文字を持ちおり


つつましい清楚な女性しのばせる
    青磁器見おり人恋うるごと


中国の色づかいなり唐代の
    馬駆けおりぬ三彩をきて


誰のため装いたもう古(いにしえ)の
    恋のかぐやぎ蝶のかんざし


結構なボリューム道の弁当に
    ヤクルトがつくこれも台湾


世界中同じ味とは言うけれど
    違う気もする可口可楽(コカコーラ)なり


泊まるあて探して街をさまよいぬ
    おんぶおばけを一つ背負って


雨やどり夜市近くのお寺にて
    兵庫の姉の安産願う


金魚すくい恋愛ほどに難しく
    すくえぬままに紙破れおり


立ち停まること許されず総統府
    憲兵見つつ歩きつ見つつ


渓流でグダンガラムを吸いながら
    想い告げたき雰囲気である


白滝に向かう山猿二匹なり
    ひょいひょいひょいひょい岩のりこえて


夜零時一休さんを二人見る
    明日君は発つ別れの晩なり


一隻の舟湖をわたりおり
    その一隻の軌跡残して


深山の湖の香を含みおる
    かすみ食いつつしばしまどろむ


玄装寺姉の安産祈りつつ
    南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏


日月潭夕暮れており湖の
    波の静かに濡らす岩肌


年越しや台湾の酒含みつつ
    来年我は何する人ぞ


ゴトンゴトン昼夜駅弁食べてなお
    列車は走るゴトンゴトンと






感想なんかもらえるとうれしいですね。

tanakanoh@mail.goo.ne.jp


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