
恋の詩、1995
来週の日曜に会う手帳には
君のイニシャル‘K’と書きこむ
歩調にも秋のリズムがあるのかも
しれずゆっくり落ち葉ふみつつ
待つ時間楽しみたくて十五分
早めに渋谷の交番の前
一週間のらりくらりと日常を
暮らす週末君に会うため
空は夜深い碧色(あおいろ)背景に
ガーデンプレイスイルミネーション
向かい合う二人となりて奪いたい
小さく閉じた君の唇
好きという気持ちをBGMにして
想い出ばかりになる線路沿い
偶然の君との出会いに感謝して
渋谷の街の人ごみの中
ずっとずっと一緒にいたい離れたく
ない九時すぎの駅の改札
君のことだけを想って冬の夜
午前一時の十七夜の月
逃げなくていいよなんにもしないから
鴨と一緒にひなたぼっこする
会いたくて会えないこんな昼下がり
君と歩いた上野公園
裏道を歩いてみれば大学の
そばにもこんなに見知らぬ空間
Vの字を描いて雁は飛んでゆく
そのVの字が点になるまで
道に積む落ち葉は我の心にも
君への想いの腐葉土のごと
少しずつ朝寝坊になる太陽と
共に目覚める南向く部屋
耐えて来た夜の寒さを一心に
はき出している水道の水
カレンダー売り場来年この月の
君誰といる君誰想う
三日間ただ待つだけで過ぎてきた
ような気もする君からのTEL
日曜の四日前という役割を
果たして終わりぬこの水曜日
建物のすき間わずかに陽はさして
昼食の後つかの間の空
流れ星見た事君に話すのを
忘れてたことふと思い出す
今晩のお酒は何にしようかと
悩む楽しみ金曜の夜
ほろ酔いのままに小説読み終えて
余韻残りぬグラスなめつつ
君という名の一里塚我が旅は
どこに続きぬまた夕暮れぬ
感想なんかもらえるとうれしいですね。
tanakanoh@mail.goo.ne.jp
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